いまや広く使われるようになった3Dプリンター。
その素材は樹脂が主流ですが、樹脂だと耐熱性が低く、強度も弱いため、用途が限られてしまいます。
かといって、金属3Dプリンターとなると、金属フィラメントやパウダーの溶融時にレーザービームや電子ビームを使うものが多いため、設備費用は1~2億円となることも…。
参考:株式会社日立ハイテクノロジーズ みんなの試作広場「押さえておきたい金属3Dプリンターの基礎知識~造形原理や原料からメリット・デメリットまでを簡単紹介~」2018
そこで、金属同等の性能を「安価に」実現することを可能にしたのが
FASOTEC社の「連続カーボンファイバー3Dプリンター」です。
特徴
・導入費用:金属3Dプリンターの1/100
・強度はABSの20倍(アルミニウム相当)
・平面度・精度はハイエンドプリンタ並み
・反りにくく、熱変形しにくい ⇒精度の必要な造形物にも
・部分的にフィラメント材料を変えることも可能
⇒強度が必要な部位のみカーボン、他を樹脂、などとすることでコスト低減も。
補強用 長繊維ファイバー
ファイバー材料にはカーボン以外にもラインナップがあります。
カーボンファイバー
軽量、最高強度を持ち、最高の熱伝導率を有する。
グラスファイバー
対費用効果に優れる。重量はカーボンファイバーの2倍、強度は40%。
高耐熱グラスファイバー
105℃以上の耐熱を持つグラスファイバー
ケブラー
柔軟性と最高の耐摩耗性を持つ素材。耐衝撃性が高い。
使用例
・各種生産治具、生産ツール
・強度を要求する構造部品
・機能試作用モデル
・堅牢で軽量なカスタムパーツ
金属でつくると金型などが必要となるので、少量生産には不向きでした。
この3Dプリンターは「数点の部品を、データだけで安価に」作れることが最大のメリットと言えます。
おすすめ用途
・軽量・強度が求められるドローン用部品。
・スタートアップ企業の試作・制作
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