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ヒト

放課後から仕事も変える———デンソー東さん、中野さんのモノづくり

最近増えつつある、企業内での”放課後活動”。

「ただのサークル活動でしょ」と侮ることなかれ。その活動から生まれた”プロダクト”は、「製品化できるのでは?」と驚くものも。

デンソーで設立された社内団体「DEES Maker College(DMC)※1」のメンバーである東さん・中野さんは、自分の顔のハンコをその場で作れるプロダクトを、なんと0から設計・製作!Maker Fair Tokyoをはじめ、We Workでのものづくりイベントなど、 様々なイベントで展示・実演し、話題となっていました。

そんなお二人に、活動についてお話をお伺いしました!

※1 2020年1月時点で、チームは全部で9チーム。登録者数はなんと100名強!詳しくは記事末尾の「参考記事」をご参照ください。

このお二人にお話を聞きました

■左側 東 周(ひがし あまね)さん

■右側 中野 辰大(なかの たつひろ)さん

今回、デンソーさんの中で取材させて頂いたため、お二人の姿を撮影ができず、その代わりにお二人の顔のハンコでの紹介です。笑

結果的に、今回のテーマらしい、個性的なご紹介になりました。

経歴に関しては、「過去の事より、今の俺たちを見てくれ。」とのこと。かっこいい!

ハンコメーカー ”Olle! no HANKO”

その場で自分の顔そっくりのハンコが作れるスーパーマシーン。

画像認識技術自動制御技術レーザー加工技術を融合させたギミックです。

カメラによる画像認証は中野さんの担当

顔を認証した画像を、ビット絵に変換。そのデータを加工部へ転送。

レーザー加工部はプリンターのように動き、ビット絵の通りにゴム板を加工。そしてできるのが…

Olle! no HANKOで制作したハンコ(見本品)

 

マンガちっくな風合いがなんともかわいらしいハンコ。実際に自分のものを作ってもらうと、「あ、似てる!」となります。笑

「自分の顔って、簡略化するとこんな感じなんだ(笑)」という気づきも。笑

ハンコメーカーができるまで

—(筆者)率直な疑問なのですが、なぜハンコメーカーを作ろうと思ったんですか?

(中野さん)実は最初からこれを作ろう!と考えていた訳ではなく、なりゆきなんです。笑  最初は単に、自分が画像認証の勉強をしたくて、プログラムを組んだりしていました。

ー プログラミングは昔からやられていたんですか?

(中野さん)いや、この時が人生初のプログラミングでした。 3か月くらい勉強してから作りました。本見るだけだと覚えられないので、”モノをつくりながら”工夫していく方が、頭に入るんです。

ー 初心者でここまでできたんですか!?すごい!!

(中野さん)だから誰でもできますよ。笑  エッジ抽出をしたりして遊んでいたら、「この絵って、なんかハンコっぽいな」って思ったんです。

チームでの成果をMaker Fairのイベントなどで何か展示したいねって話をしていたので、ハンコメーカーを作ってみることにしました。

(東さん)最初はもっと大きなレーザー加工機を使って加工していたんです。社内で稼働する上では問題なかったんですが、それがかなり大きくて1m×50cm×30cmくらいだったので、Maker Fairに持ち込めないという話になり、急遽レーザー加工部を自作しました。

ー なるほど… でも急遽作れちゃうのがすごいですね!

(東さん)こんなのちょちょっとやれば作れちゃいますよ。実際に製作したのは大体1週間ですね。まぁイベント当日の朝までバグが出て、修正に追われていましたが。笑  でも、原理的には本当にシンプルなんですよ。動き方は、プリンターと同じ原理です。

(中野さん)何なら、自動運転だってほとんど同じ概念なんですよ。 

カメラで認証 → 画像処理 → 動力部へ動きを転送 → 作動

仕事をやってただけでは全く分からなかった専門的な話も、自分で作るうちに段々分かるようになってきました

ちなみに、遊びといえど真剣なので、何か作る時は単純な技術勝負はせず、
素人なりに玄人に勝つポイントを探しています。

ハンコに使った画像処理も、笑えるような気持ち悪い似顔絵を追求した結果生まれたものですし、
あえて鉛筆を中心部品とした激安レーザー加工機を作ったりと、自分の好きなようにモノづくりを楽しんでいます。

最初は仕事がつまらなかった

— 本当に意欲的に活動なさっていますが、DMCへ参加するきっかけは何だったのでしょうか。

(東さん)2016年にデンソー技術会が60周年になったとき、多めに貰えた予算で工房を作ろうという話になり、DMCができました。その時、社内全体にDMCのことが展開されました。

当時の僕は将来に悩んでいました。2014年にキャリア採用で入社しましたが、予想していたよりも担当範囲が狭かったり、やりがいが感じられなくて。そういうモヤモヤを解消できるかもしれない、と思い参加したのがきっかけです。

最初は活動内容は今よりはっきりしていなくて、各々がロボット作ったり、3Dプリンターを使ってみたり、試行錯誤している感じでした。

(中野さん)僕もDMCに参加するまで、4-5年くらい仕事に文句ばっかり言ってました。元々技術的なことがやりたかったのに、企画部署に配属されてしまったのですごく不満だったんです。

僕がDMCに参加したのは東さんの一年後で、2017年。DMCのみなさんに色々教わりながら手を動かしていくうちに、「あぁ、自分は甘えていたんだ」って気づいたんです。やろうと思えば、誰でもモノが作れる時代になってるんだ、と。

— DMCの活動をする前と後で、どんな変化がありましたか?

(東さん)DMCのモノづくりでは、トライ&エラーをひたすら繰り返します。でも、業務でなく”遊び”の感覚なので、すごく楽しい。活動を続けるうちに、本業もその感覚で取り組めるようになりました。

それまで本業では「いつまでにこれをやらないと」ということばっかり考えていましたが、今では少しだけ肩の力を抜いて、工夫して”楽しみながら”仕事をしています。「仕事をHackする」という感じです。

人間誰しも、楽しみながらやっていると自然と成果がついてくるんです。

(中野さん)僕もDMCの活動をした後では、結果的に仕事が楽しくなりました。何事も気の持ちよう次第なので、東さんの言っていたマインドチェンジは、本当に効果があるんです。

楽しむことで、主体的にやりたくなるから自然と成果が出て、評価につながり、楽しい仕事を引き寄せられる。僕もその循環に乗れればいいなと思っています。

でも、運とかじゃないんです。最近配属された部署の仕事は、今すごく楽しくやらせてもらっていますが、仕事が楽しいかどうかは、結局はどう取り組むか。そこに自分の”意志”があるかどうか。すべては自分の取り組み次第なんだと考えるようになりました。

— 本業もお忙しい中で、体力的に辛かったりはしませんか?

(東さん)好きでやっていることなので、全く辛いとは感じませんね。まぁDMCに行っていなかったとしても、家で個人的にモノを作っていましたから、結果的に変わらないです。笑

でも作業するための時間を確保するために、本業の作業をテキパキこなすようにはなりました。これも本業への良い成果ですね。

また、DMCで使った加工機などの知識があると、たまーに本業でも製作の話で知識が繋がったりする瞬間はあります。

まずは外へ一歩出てみることが大事

(中野さん)「自分にはできない」と思っていることも、調べてやってみれば意外となんでもできるんです。プログラミングだって、今は小学生だってできちゃう。miicro:bitみたいに簡単にプログラミングが学べるツールだってあるし、3Dプリンターも3万円くらい出せば変えるし、形状データもフリーソフトで簡単に作れる。

今の時代調べれば何でも出てくるので、この先何が必要になるのか考えながら、
自分が今出来ることの”外”へ踏み出し続けることが大切だと考えています。

大きな企業だと、技術者でもなかなか自分で技術に触る機会が少ないとよく聞きます。
そういう人は、たまに自分で手を動かすだけで楽しめると思いますし、個人的には、事務系の人にもいい影響があると思うので、毛嫌いせずに(笑)一緒に色々できたらと考えてます。

— フリーソフトなどについては私も全然知りませんでした。でも、一歩踏み出せば本当にできそうな感じですね!私もモノが作りたくなってきました。笑 皆さんには到底及びませんが…

(中野さん)今までできなかったことが、できるようになったという自分の変化を楽しめばいいんだと思います。普段パワポしか触ってない僕が出来るんだから、誰でもできるので、とりあえずやってみてください(笑)

人には向き・不向きもありますし、やってみて向いてなければ、他の人と違う方向を向けばいいんです。

大企業だと色々な想いを抱えている人が多いのも事実だとは思うので、もし、過去の自分のように苦しんでる人がいるとしたら、一緒に楽しめるといいなと思います。

自分は周りの人を明るく楽しくしていければ嬉しいです。

— 周りを変える活動などもなさっていますか?

(中野さん)プログラミング講座を年に2回ほど開催しています。「AIって意外と簡単なんだ」って感じて貰えたらいいなと思いつつ、実際に手を動かしてモノを作っていく講座にしています。

(東さん)僕はDMCの設立者の方に本当に感謝しているので、この”集う場所”を今後も守っていきたい。そんな気持ちで、DMCのすそ野を広げるためにイベントなどの活動を今後もやっていきます。

さいごに

仕事へのモチベーション、自分の生き方まで変えてしまう「放課後活動」。

取材しながら、私も自分の仕事への取り組み方を改める考えるきっかけになりました。

このアツい流れが会社を超えて広がっていくことに期待です。

参考記事

 

■DMC紹介記事

巨大企業を中から元気にするために集まった53名のメイカーたち-株式会社デンソー「デンソー技術会 DEES Maker College」メンバーインタビュー

 

■ハンコメーカー掲載記事 Maker Fair Tokyo 2018レポート

Maker Faire Tokyo 2018レポート #4|木と鉄で作る原付3輪自動車、ソルダリング・シンセサイザー、黒ひげ危機一発VRなど、見逃せない19のプロジェクトを紹介!

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