「イノベーションを起こしたい」
———そう思った時、あなたは今の環境で行動できますか?
会社に勤めていたり学校に通っていて、コミュニティに属していたとしても、周りには”自分と似たようなスキル・考え方”を持った人が多いのではないでしょうか。
イノベーションに必要なのは、多様性。
さまざまな人が集まると、いままでにない新たな発想などブレークスルーが起きやすいと言えます。
そんな場として、近年注目されているのがハッカソンです。
今回はONE JAPAN tokaiの主宰するハッカソンに潜入しました!
潜入したイベント
ONE JAPAN tokai Hackathon vol.2
2月15日(土)にチームを結成し、アイデアをさらにブラッシュアップさせ、5月24日(土)に最終準備・発表を行いました。
今回はコロナの影響もあり、最終発表日が延期された関係で、かなりの長期戦となりました。
今回のハッカソン運営メンバー
今回のイベントでは、12人のメンバーが運営に回り、4人も当日のサポートを行いました。
若手社員が東海を面白く!——ONE JAPAN tokaiハッカソンvol.2 運営メンバーにお話を伺いました
ハッカソンとは
ハッカソン(Hackathon)とは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語です。
エンジニア、デザイナー、プランナー、マーケターなどがチームを作り、与えられたテーマに対し、それぞれの技術やアイデアを持ち寄り、短期間(1日~1週間程度)に集中してサービスやシステム、アプリケーションなどを開発し、成果を競う開発イベントの一種を指します。
なので「プロトタイプを作るところまで」がゴールになります。
新しいサービスや機能に関するアイデアやヒントを発掘するのが大きな目的ですが、内容によっては製品化を目指して本格的なプロジェクトになることもありえます。
ここが違う!ONE JAPAN tokaiのハッカソン
近年ハッカソンは数多く開催されていますが、主宰する団体によりイベントの特徴はさまざま。
ONE JAPAN tokaiが開催したハッカソンは、他のものとどのように違うのか。潜入して分かった気づきをまとめました。
1、豪華な課題提供企業
他のハッカソンでは「良いアイデアが出たけど、実現にはつながらない…」こともしばしば。
そのアイデアを吸収する強烈なニーズと出会えない限り、実現は難しいのが現実です。
しかしONE JAPAN Tokaiのハッカソンでは、企業・団体から課題を与えられ、その課題を解決すべくアイデア出しを行います。
つまりニーズありきのため、良いアイデアであれば採用・実現の可能性が非常に高いのです。
しかも、今回の課題提供企業は超豪華!!
文化や流行、街づくりに関われるかもしれない!
アイデアに留まらず、実現も後押しする———
そんな挑みがいのあるハッカソンなのです。
2、手厚いテックサポート
ハッカソンでは、前述したように「プロトタイプを完成させる」ことがゴール。
とは言っても、いきなりコードを書いてプロダクトを作るなんて、ハードルが高いですよね…。
そんな「コードが書けないけど、知識が無いけど、ものを創りたい!」という一見無茶な要望ですが、このハッカソンでは全力でサポートしてくれる、テックサポートも充実していました。
通常だと有料なものや、個人だとなかなか契約ができないものであっても、このハッカソン用に特別に使用環境が無料で整えられていたり、コンテンツを使うAPIキーが公開されていたり、と至れり尽くせり。
「他のハッカソンでは公開出来ないけど…」という特典も多くありました。
あなたのプロトタイプ製作をアシスト!———お勧め企業7選
3、運営メンバーのきめ細かな気配りと熱意
有志団体にも関わらず、イベントの完成度とサポートの充実は圧巻。
コロナで状況が変わる中、最後まで徹底したフォローと円滑な運営がなされており、参加者アンケートでも満足度は87%以上とかなりの高評価。
運営メンバーには熱意ある若手が多いこともあり、テックサポートも課題提供企業も「応援したい」という想いでサポートをして下さっていたようです。
中でも印象的だったのが、イベントの空気づくり。
初対面がほとんどのイベントでは、打ち解けるまでに時間がかかったりもしますが、「ハイタッチでアイスブレイク!」など司会側からのアプローチも多く、参加者皆さんが楽しんでいる様子が印象的でした。
また、色々な人が居るからこそ、グループワークでは難しさもあります。
ワークでは皆が意見を出しやすいよう、下記のような約束事を設けていました。
1、頭ごなしの否定、ダメ絶対!
2、Yes Andの精神!
3、自分の意見を言ってみよう!
4、褒めまくろう!
空気づくりはなかなか当事者同士では難しいですが、運営が創ることにより、円滑に進められますよね。
イベント中は運営メンバーが常に気を配って進行していて、困りごとには迅速に対応しているのがとても印象的でした。
若手社員が東海を面白く!——ONE JAPAN tokaiハッカソンvol.2 運営メンバーにお話を伺いました
4、アイデア出しのサポートも充実
他のイベントでは、アイデア出しは参加者に委ねていることも多いですが、このイベントではアイデア出しのコツもグループワークでサポートしていました。
自由な発想が出しやすい「キーワードブレスト」からの「強制発想」により、普段だと考えつかないようなアイデアも出ていました。
また、課題提供企業がイベントに居たため、課題やニーズを引き出す「検証」もやりやすかったようです。
(街を歩いている人に直撃インタビューは、心が折れますよね…!笑)
5、新たな出会い
参加者からの声でも多かったのが「今後に繋がる新たな出会い」。
イベントには高校生から50代の社会人まで、幅広い年齢の人たちが集まり、年齢だけでなく普段の環境も大きく異なるため、皆さんかなりの刺激になったようです。
相手のスキルを見て、自分に足りないものに気づく。
チームワークを高めるリーダーシップを学ぶ。
お互いに無いものを補い合う。
出会いによりもたらされる学び、価値はかけがえのないものです。
「一緒に一つの物を創る」というのは、絆を深める良い機会ですよね。
今回の参加者アンケートでは、「今回のチームで起業・またはプロジェクトの成功を目指す」と回答した人が、なんと33%!
多くの人に、今後に繋がる仲間との出会いがあったようです。
6、豪華な景品
各テック企業からも賞があり、中には非売品のノベルティも!
参加者の達成感・満足度につながっていました。
他のイベントでは景品があっても賞金まではなかなか無いですが、このハッカソンではなんと、大賞に「賞金10万円」!
審査基準は不透明な場合が多いですが、今回のイベントでは審査基準も明確に提示されており、「デモの完成度」「課題解決力」「ストーリー性」「新規性」「実現可能性」を考慮して審査されていました。
7、他にもこだわりがたくさん!
運営メンバーが来ていたTシャツも、なんとプロがデザインしたもの!
メンバーの高柳さんが、過去にデザイナーから頼まれて翻訳の仕事をしたことがあり、その繋がりでデザインしてもらえたとのこと。すごすぎます。笑
司会は、なんとプロのフリーアナウンサーである北澤さん。
ちなみに北澤さんは元NHKキャスター。現在夕方の番組のディレクターとして精力的に活動なさっています。愛知のモノづくりの技術について取材することも多いとのこと。土井さんの繋がりで、サポートしてくださったようです。
土井さんと北澤さんのお二人で司会をなさっていましたが、プロの進行だと尚更、テレビを観ているような感覚でした。笑
参加してよかった!参加者の声
参加者の皆さまから、「イベントを通じて学んだ、成長した!」という声も多数聞くことができました。その声のうち、一部をお見せします!
「できる」の幅が広がった
テクノロジーでまちづくりや、日頃の何気ない街歩きの困りごとを解決できることを体感できた。100%オンラインでの開発や打ち合わせでも、モノづくり、チームマネージメントができたことは、自信につながった。 (40代男性会社員、メーカー)
オンラインサービスを活用して動画を比較的簡単に作れることがわかったので機会があればまた試したい。
できないと思っていたことが「できる!」と思えることは、自分の世界が広がるきっかけになります。自分の限界を自分で決めるほど、もったいないことって他に無いですもんね。
学ぶ意欲が沸いた
今回触れた開発のスキルを今後レベルアップできるよう、継続して勉強していきます。(男子学生)
マーケティングの勉強を始めたい!(男子学生)
若い人達のスキルの高さを目の当たりにして、いい危機感を抱くことができた。AIプログラミングのスキルを得るため、もう勉強し始めました。(男性会社員)
前項とは逆に、まだ自分に足りていないスキルを自覚できたことで、「もっと学びたい」という成長意欲にもつながったようです。
学ぶには、知ることが第一歩です。
離れた世界の人との出会い
普段の仕事では関わることのない異業種の方との関わることができて良かった。(20代男性、メーカー)
若い人の考えが知れて良かった。このチームで他のコンテストにも参加したい。(男性会社員)
実際にエンジニアの方と一緒にプロジェクトにかかわったのが初めてだったので、ニーズの聞き取りなどのビジネスサイドと開発の両立の難しさを感じられてよかった。(男子学生)
今回は高校とタイアップしたこともあり、高校生も多く参加していました。今の高校生は優秀な人が多く、技術力は侮れません!
年齢に加え、業種もまったく異なる人同士が交流できるのも、イベントのいいところです。今後に繋がるチームも多く生まれました。
本業・学業への活用
最小限のリソース、コストでサービスを展開させるアプローチを仕事でも活かしていこうと思います。(男性会社員)
現在卒研としてアプリを作成しているのですが、通知機能の一つとしてTwilioを使えたら良いなと思っています。(大学生)
学んだことを今回限りで終わらせず、「本業や学業で生かす!」という声も多くありました。外での学びを本流でも生かす、良い循環が生まれています。
参加チームの成果物
各チームがプロトタイプを実際に作り、課題解決を検討していました。
そんな成果物の一部をご紹介します!
そっくりグランパス(名古屋グランパスの課題解決)
「自分が名古屋グランパスのどの選手に似ているか?」を自動判別してくれる面白コンテンツです。笑
話題性に加え、自分に似ている人には愛着をもつ習性を利用し、「もっと名古屋グランパスを好きになってもらう!」ことを目指したプロダクトです。
ぜひみなさんもお試しあれ。
CaFI (Cashless Fine system for Illegal bicycle parking) 名古屋駅地区 街づくり協議会の課題解決
自転車を違法駐輪として摘発されると、撤去された自転車を所定の場所まで取りにいかなければならず、結構面倒…。撤去する側も工数がかかるため、費用がかさみます。
そんなお互いの「面倒くさい」を解消する、「LINE Payで払えるスマートロック」です。
イベントの最終発表ではデモ動画で実際に開錠する様子が映され、今すぐにでも導入できそうな完成度でした。
他にも面白いプロダクトがたくさん!
本記事で取り上げていないものでも、ARを活用した街を楽しむコンテンツや、アナログとデジタルを掛け合わせた体験・行動型コンテンツなどが多く、オンライン開催でも携帯を使って体験できるプロトタイプが多くありました。
また、アクティビティで得たポイントを還元する「ポイントクラウドファンディング」という考え方や、「車で遊園地!」など、発展する可能性を感じさせるアイデアもありました。
さいごに
自己成長へ繋がり、世界が広がるハッカソン。
他のハッカソンとは、一味も二味も違う”ONE JAPAN tokai”のハッカソンへ、あなたも是非参加してみてはいかがでしょうか。
若手社員が東海を面白く!——ONE JAPAN tokaiハッカソンvol.2 運営メンバーにお話を伺いました
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